ROOT INFORMATION THEORY / 01

根相情報論

情報が識別可能になる以前の根源状態として「根相」を仮定し、そこから差が生まれ、情報が形成され、関係し、自己組織化していく振る舞いを研究するための理論です。

アワーズ独自の理論仮説・研究中

何を研究するか

情報、生物、人間、組織、社会など、自己組織化する事柄の背後にある構造を研究します。

何ではないか

物理現象を一つの法則で説明する統一力場理論ではありません。

何を得られるか

コミュニケーションと構造を、一段高い視点から捉えるメタ的な認知の枠組みです。

02

THE ROOT BEFORE INFORMATION

そもそも、
根相とは何か

根相とは、まだ何ものとしても区別されていない、あらゆる状態および状態遷移の可能性を包含する根源的存在です。

観測可能な形、意味、法則、時間、空間は、根相の内部に何らかの区別が生じた後に成立すると考えます。

情報根相論 第一原理

根相とは、あらゆる状態および状態遷移の可能性を包含する、未分化の根源的存在である。情報とは、根相の内部に差が生じ、その一部が識別可能となった状態である。宇宙の始まりとは、根相に最初の差が生じたことである。現実とは、認識主体によって観測された情報状態である。

03

FIVE FOUNDATIONAL TERMS

最初に区別する
5つの言葉

01 / ROOT

根相

まだ何ものとしても区別されていない根源的存在。あらゆる状態と状態遷移の可能性を包含します。

02 / DIFFERENCE

根相の一部を、ほかの部分から区別可能にする最初の変化です。

03 / INFORMATION

情報

差が生じたことによって、一部がほかから識別可能になった状態です。

04 / PHENOMENON

現象

情報のうち、人間の感覚や観測装置によって捉えられたものです。

05 / REALITY

現実

認識主体によって観測され、識別された情報状態です。

存在するものと、人間が情報として認識できるものは、同一とは限りません。

04

THE FIRST DIFFERENCE

差が、次の差を生む

何の区別も存在しない根相から最初の差が生じることで、初めて「あるもの」と「それ以外」が成立します。

情報の最小単位は物質や言葉ではなく、差そのものです。一つの差が関係を生み、関係の変化が次の差を生みます。

根相関係次の差構造

ある/ない

存在を区別する差

同じ/異なる

状態を比較する差

前/後

変化の順序を認識する差

内/外

境界と関係をつくる差

明/暗

観測可能な状態の差

静止/変化

状態遷移を認識する差

05

ZENO / i / s / TIME

ゼノンの逆説から
i と s へ

無限に分割しても、変化を説明できるか

ゼノンの逆説は、運動を無限に細分できると考えたとき、変化や到達をどのように説明するのかという問題を示しています。

根相情報論では、現実の状態変化には、それ以上分割しても新しい変化が生じない最小の状態遷移があるのではないか、と仮定します。

i

最小状態遷移の仮説を示す記号

時間の最小値を表す数値ではありません。根相において状態が変化したと認められる、不可逆な最小単位を示します。

s

主体的意味因果系列

主体が膨大な i から意味のある因果を切り出し、記憶・目的・経験として再構成した系列です。

根相状態遷移 i情報認識 s時間
時間は最初から置かれる公理ではなく、状態遷移と主体の認識から導出される概念である。

06

HEIGHT / DISTANCE / CORE / NOISE

情報の振る舞い

情報のコアとノイズは、情報そのものに固定された性質ではありません。主体の目的、認知経路、視座、抽象度によって相対的に決まります。

高さが変わる → 距離が縮まる → コアへアクセスできる → 有意性が高まる → 判断と行動が変わる

情報の高さ

情報を見る視座・抽象度・解釈軸。同じ情報でも、高さが変わると意味と用途が変わります。

情報距離

主体が情報を理解し、目的・判断・行動へ接続するまでの認知可能な最短経路です。

情報のコア

目的・判断・行動に直接接続する有意な情報。「何が重要か」を取り出せる状態です。

情報のノイズ

現在の目的や視座からは有意性を認識できない情報。不要な情報と同義ではありません。

07

HOLON / COGNITIVE PATH

構造と認知を
一段高く見る

異なる現象をそのまま同一視するのではなく、同じ抽象度へ揃えたときに現れる構造的な類似を捉えます。

部分でありながら、それ自体が全体でもある構造を、ホロンとして捉えます。

部分より大きな全体を構成する
ホロン部分であり、同時に全体
全体より小さな要素から構成される

認知経路

遠くても橋があれば理解でき、近くても橋がなければ認知できません。

認知フロンティア

新しい橋によって初めて到達可能となった認知領域です。

情報の意味

意味は情報単体ではなく、ほかの情報や目的との接続によって生まれます。

認知論的謙虚さ

自分の認知経路の外側には、まだ捉えられていない構造が存在するという前提です。

08

COMMUNICATION / AI / AFFORSIVE DATA

理解を、判断と行動へ

コミュニケーション

相手がどの情報を、どの高さと経路で認識しているかを見ることで、意味のずれを構造として捉えやすくなります。

AI

大量情報を受け手に合う高さへ変換し、ノイズの中からコアを抽出して、判断へ接続しやすくします。

Afforsiveデータ

作業ログ、感情、迷い、停滞時間などを、行動変容を促すコアデータとして再配置します。

この理論は処世術ではありません。 構造をメタ的に理解することは判断や対話の助けになりますが、すべてのトラブルや対立を解消することを保証するものではありません。

09

MANAGEMENT AS AN APPLICATION

経営ホロンへの応用

経営も、人・顧客・商品・業務・組織・情報が接続し、有限な制約の中で自己組織化する一つのホロンとして捉えられます。

本品質

顧客・社会のウォントを継続して実現する能力。

シグナル品質

本品質を短時間で正しく推論してもらう認知設計。

保証品質

価値を継続的・予防的に保証する仕組み。

ウォント遷移

達成を契機に生まれる次のウォントを捉え、支援すること。